2016年天気・天候

秋(2016年9月～2016年11月)の天気・天候

2016年（平成28年）秋（9～11月）の天候の特徴は以下のとおりです。
西日本と沖縄・奄美の気温は記録的に高かった
西日本と沖縄・奄美では寒気の影響が弱く、南から暖かい空気が流れ込んだため、秋の気温はかなり高く、沖縄・奄美で平年差+1.3℃、西日本で+1.2℃となり、統計を開始した1946年以降で最も高い記録となった。
西日本では降水量がかなり多かった
西日本では、低気圧と台風や前線の影響で、秋の降水量はかなり多く、特に、西日本日本海側で平年比173％となり、統計を開始した1946年以降で最も多い記録を更新した。
全国的に日照時間が少なく、西日本では記録的に少なかった
全国的に低気圧や前線などの影響で、秋の日照時間が少なく、特に、西日本日本海側で平年比74％、西日本太平洋側で平年比82％となり、統計を開始した1946年以降で最も少ない記録を更新した。
北日本は低温だった
北日本では9月は高温となったが、10月からは断続的に大陸からの強い寒気が流れ込んだため、秋の気温は2002年以来14年ぶりに低温となった。

1 概況

シベリア付近の冷たい高気圧と日本の南東海上の暖かい太平洋高気圧が共に強く、日本付近はこの２つの高気圧の間に挟まれ、低気圧や前線などの活動が活発だった。このため、秋の日照時間は、全国的に少なく、北日本日本海側、東日本太平洋側、西日本ではかなり少なかった。特に、西日本日本海側では平年比74％、西日本太平洋側では平年比82％となり統計を開始した1946年以降で最も少ない記録を更新した。また、秋の降水量は西日本ではかなり多く、東日本太平洋側、沖縄・奄美で多かった。特に、秋の前半は台風が西日本にたびたび接近・上陸したため、西日本日本海側の降水量は平年比173％となり統計を開始した1946年以降で最も多い記録を更新した
秋の気温は、西日本と沖縄・奄美では北からの寒気の影響が弱く、9月から10月を中心に南からの暖かい空気が流れ込んだためかなり高く、沖縄・奄美では平年差+1.3℃となり統計を開始した1946年以降で最も高い記録を更新し、西日本では平年差+1.2℃となり2007年と並んで統計を開始した1946年以降で最も高い記録となった。一方、北日本では9月は高温となったが、10月からは断続的に大陸からの強い寒気が流れ込んだため、2002年以来14年ぶりに低温となった。

2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値

（1）平均気温

西日本、沖縄・奄美でかなり高く、東日本で高かった。佐賀（佐賀県）、鹿児島（鹿児島県）など22か所で秋の平均気温の高い方から1位の値を更新し、浜松（静岡県）、松山（愛媛県）など7箇所で1位タイの値を記録した。北日本で低かった。稚内（北海道）で秋の平均気温の低い方から1位の値を更新し、北見枝幸、紋別（以上、北海道）で1位タイの値を記録した。
（2）降水量
西日本でかなり多く、東日本太平洋側、沖縄・奄美で多かった。佐世保（長崎県）、牛深（熊本県）で秋の降水量の多い方から1位の値を更新し、諏訪（長野県）で1位タイの値を記録した。北日本では少なかった。浦河（北海道）では秋の降水量の少ない方から1位の値を更新した。東日本日本海側では平年並だった。