2010年10月の天気・天候
2010年(平成22年)10月の天候の特徴は以下のとおりです。
月平均気温は全国で高かった
下旬を除いて寒気の影響がほとんどなく全国的に気温が平年を上回る日が多かった。月平均気温は全国で高く、東・西日本ではかなり高かった。
中旬の終わりには奄美地方で記録的な大雨となった
中旬の終わりには台風第13号を回る非常に湿った気流と前線の影響により、奄美地方では記録的な大雨となり甚大な災害が発生した。
北・東日本太平洋側と西日本、沖縄・奄美では月間日照時間がかなり少なかった
低気圧や前線などの影響を受けやすく曇りや雨の日が多かったため、北・東日本太平洋側と西日本、沖縄・奄美では月間日照時間がかなり少なかった。特に、西日本日本海側の月間日照時間は10月としては1946年の統計開始以来少ない方から1位タイの記録となった。
1 概況
上旬と中旬は、北・東・西日本では天気は数日の周期で変わったが、沖縄・奄美では低気圧や前線の影響により曇りや雨の日が多かった。特に中旬後半には奄美地方で、前線と台風第13号からの非常に湿った気流の影響で記録的な大雨となり甚大な災害が発生した。下旬は、前半は東日本以西では前線の影響により曇りや雨の日が多かった一方、北日本では晴れの日が多かった。しかし下旬の後半には一時的に冬型の気圧配置となり全国的に気温が平年を下回り北日本では平地でも降雪を観測したところがあった。また月末には台風第14号が、沖縄・奄美と、近畿地方から東北太平洋側にかけて接近し、東日本太平洋側を中心に大雨となった。
前線や台風などの影響により月を通じて曇りや雨の日が多かった沖縄・奄美では、月降水量がかなり多く、月間日照時間はかなり少なかった。また、北・東日本太平洋側と西日本でも低気圧や前線などの影響を受けやすかったため月間日照時間がかなり少なかった。特に、西日本日本海側の月間日照時間は10月としては1946年の統計開始以来少ない方から1位タイの記録となった。
気温は、下旬は強い寒気の影響で平年を下回った時期があったものの、そのほかは寒気の影響はほとんどなく、上旬から中旬にかけては季節外れの暖かい空気に覆われて北・東日本を中心に気温が平年を大幅に上回った時期があるなど、全国的に平年を上回る日が多かった。このため月平均気温は、全国的に高く、東・西日本ではかなり高かった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
月平均気温は、東日本と西日本でかなり高く、北日本と沖縄・奄美で高かった。
(2)降水量
月降水量は、沖縄・奄美でかなり多く、東日本から西日本にかけての太平洋側で多かった。名瀬(鹿児島県)、石垣島(沖縄県)では、10月の月降水量の最大値を更新した。一方、北日本日本海側では少なく、北日本太平洋側、東日本日本海側および西日本日本海側では平年並だった。
(3)日照時間
月間日照時間は、北日本から東日本にかけての太平洋側、西日本および沖縄・奄美でかなり少なく、東日本日本海側で少なかった。特に、東日本太平洋側、西日本、沖縄・奄美では平年の80%を下回ったところが多かった。山口、平戸(長崎県)、人吉(熊本県)、与那国島、石垣島(以上、沖縄県)では、10月の月間日照時間の最小値を更新した。北日本日本海側では平年並だった。
出典:気象庁