2010年11月の天気・天候
2010年(平成22年)11月の天候の特徴は以下のとおりです。
東・西日本では半年ぶりに月平均気温が平年並に下がった
東・西日本では月平均気温が「高い」または「かなり高い」状態が6月以降10月まで続いていたが、半年ぶりに平年並まで下がった。なお、北日本では6月以降6か月連続で月平均気温が「高い」または「かなり高い」状態になっている。
西日本では降水量が少なく日照時間が多かった
移動性高気圧が本州付近を通ることが多かったため、西日本では降水量が少なく日照時間が多かった。特に西日本日本海側では、降水量がかなり少なく日照時間がかなり多かった。
沖縄・奄美では日照時間が少なかった
沖縄・奄美は移動性高気圧の南縁に位置することが多く、また、気圧の谷の通過時には低気圧や前線の影響を受けたため、曇りや雨の日が多く、日照時間が少なかった。
1 概況
中国大陸東岸から東シナ海付近で偏西風が南に蛇行し、東日本以西では10月までに比べて寒気の影響を受けやすく、月平均気温が平年並になった。東・西日本で月平均気温が平年並まで下がったのは、いずれも5月以来である。天気は、北~西日本ではおおむね数日の周期で変化した。北日本は冬型の気圧配置が持続することがなく、気温が高かった。移動性高気圧が本州付近を通過することが多かったため西日本と東日本太平洋側では日照時間が多く(西日本日本海側ではかなり多く)、西日本では降水量が少なかった(西日本日本海側ではかなり少なかった)。沖縄・奄美は移動性高気圧の南縁に位置することが多く、また、気圧の谷の通過時には低気圧や前線の影響を受けたため、晴れの日が少なかった。なお12~13日には、西~東日本を中心とした広い範囲で黄砂を観測した。黄砂の観測は西日本では11月としては5年ぶり、東京都心では11~12月としては28年ぶりであった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
月平均気温は、北日本で高かった。東日本、西日本および沖縄・奄美では平年並だった。
(2)降水量
月降水量は、北日本日本海側で多かった。一方、西日本日本海側ではかなり少なく、西日本太平洋側では少なかった。西日本では平年の40%を下回ったところがあった。北日本太平洋側、東日本、および沖縄・奄美では平年並だった。
(3)日照時間
月間日照時間は、西日本日本海側でかなり多く、東日本から西日本にかけての太平洋側で多かった。豊岡(兵庫県)では、11月の月間日照時間の最大値を更新した。一方、沖縄・奄美では少なく、北日本と東日本日本海側では平年並だった。
出典:気象庁