2014年9月の天気・天候
2014年(平成26年)9月の天候の特徴は以下のとおりです。
9月としては、東日本で5年ぶり、西日本で8年ぶりの低温
偏西風が日本付近で南に蛇行し、寒気が断続的に南下したため、東・西日本では気温の低い日が多く、9月としては、東日本は2009年以来5年ぶり、西日本では2006年以来8年ぶりの低温となった。
沖縄・奄美は記録的高温
勢力の強い太平洋高気圧に覆われる日が続いたため、沖縄・奄美では晴れて暑い日が多かった。月平均気温は平年差+1.3℃と、1946年の統計開始以来9月としては最も高い記録を更新した。
全国的に、少雨・多照の地方が多かった
北~西日本は大陸からの移動性高気圧に、沖縄・奄美では太平洋高気圧に覆われて、降水量が少なく、日照時間は九州と四国を除いて多かった。北・東日本と沖縄・奄美の日照時間はかなり多く、北日本日本海側の月間日照時間は平年比122%と、1946年の統計開始以来9月としては最も多い記録を更新した。
北海道で記録的大雨
上空に寒気を伴った低気圧がゆっくりと北日本を通過し、下層に湿った空気が流れ込んだため、北海道の一部では11日に記録的な大雨となった。
1 概況
北日本から西日本にかけては、大陸からの冷たい空気を伴った移動性高気圧に覆われることが多かった。秋雨前線は、西日本の南海上に停滞したものの、本州付近ではその活動は弱かった。一方、沖縄地方は勢力の強い太平洋高気圧に覆われた状態が続いた。このため、東日本から西日本にかけては気温が低く、東日本は2009年以来5年ぶり、西日本では2006年以来8年ぶりの低温となった。一方、沖縄・奄美では月平均気温が平年差+1.3℃と著しい高温となり、1946年の統計開始以来、9月としては最も高い記録を更新した。また、前線に近かった九州と四国を除いては、ほとんどの地方で日照時間が多く、降水量が少なかった。特に、北・東日本と沖縄・奄美の日照時間はかなり多く、北日本日本海側の月間日照時間は平年比122%と、1946年の統計開始以来、9月として最も多い記録を更新した。一方、九州北部地方と九州南部では、前線の影響を受け、日照時間が少なくなった。
上旬は、本州南岸に前線が停滞することが多く、東・西日本太平洋側では曇りや雨の日が多かった。一方、北日本と東日本日本海側では天気は数日の周期で変わったが、移動性高気圧に覆われて晴れた日が多かった。また、沖縄地方では熱帯低気圧(7日に台風第14号に発達)の影響を受けた6日を除き、太平洋高気圧に覆われて晴れて暑い日が続いた。中旬は、沖縄地方では引き続き太平洋高気圧に覆われて晴れて暑い日が続いた。北日本では上空に寒気を伴った低気圧の影響で北海道を中心に曇りや雨の日が、西日本では前線の影響で曇りの日が見られ、天気は数日の周期で変わったが、東日本と東北地方では移動性高気圧に覆われる日が多かった。また、上空に寒気を伴った低気圧がゆっくりと北日本を通過し、下層に湿った空気が流れ込んだために、北海道の一部では11日に記録的な大雨となり、大雨特別警報が発表された地方があった。下旬は、本州の南海上には前線が停滞し、九州では前半を中心に曇りや雨の日が多かったが、西日本から北日本にかけては数日の周期で天気は変わったものの移動性高気圧に覆われて晴れる日が多かった。また、沖縄・奄美では太平洋高気圧に覆われて晴れて暑い日が多かった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
月平均気温は、東・西日本で低く、北日本は平年並だった。沖縄・奄美ではかなり高かった。与那国島、石垣島、宮古島(ともに沖縄県)など4地点では、9月の月平均気温の高い方からの1位を更新した。
(2)降水量
北日本太平洋側でかなり少なく、北・東日本日本海側、東日本太平洋側、西日本および沖縄・奄美で少なかった。松江(島根県)、石垣島(沖縄県)では、9月の月降水量の少ない方からの1位を更新した。
(3)日照時間
北日本、東日本および沖縄・奄美でかなり多かった。新庄(山形県)、盛岡(岩手県)、仙台(宮城県)など11地点では、9月の月間日照時間の多い方からの1位を更新した。西日本は平年並だった。
出典:気象庁