秋(2014年9月~2014年11月)の天気・天候
2014年(平成26年)秋(9~11月)の天候の特徴は以下のとおりです。
北日本と東日本日本海側では日照時間がかなり多かった
北日本から東日本にかけて大陸からの移動性高気圧に覆われ、晴れる日が多かった。このため、北日本と東日本日本海側の日照時間はかなり多く、東日本日本海側と東北地方では1946年の統計開始以来、秋としては最も多い記録を更新した。
沖縄・奄美では気温がかなり高く、降水量が少なかった
沖縄・奄美では、先島諸島を中心に高気圧の勢力が平年より強かったため、気温がかなり高く、降水量が少なかった。
北日本と東日本で秋としては5年ぶりに平年並の気温
北日本と東日本では、近年、秋の高温が続いていたが、9月を中心に大陸からの冷たい空気を伴った高気圧に覆われる日が多く、2009年以来5年ぶりに平年並の気温となった。
1 概況
9月から10月にかけて日本付近の偏西風は平年に比べ南寄りを流れ、9月を中心に大陸からの冷たい空気を伴った移動性高気圧に覆われる日が多かった。このため、北日本と東日本日本海側で秋の日照時間がかなり多く、東日本日本海側では日照時間平年比が121%、東北地方では122%となり、1946年の統計開始以来、秋としては最も多い記録を更新した。また、北日本と東日本では、近年、秋の高温が続いていたが、2009年以来5年ぶりに平年並の気温となった。一方、沖縄・奄美では、9月を中心に高気圧の勢力が強く、9月の月平均気温は平年差+1.3℃で、1946年の統計開始以来9月としては最も高い記録となった。10月は平年並の気温となったが、11月も気温が高く、秋の気温はかなり高くなった。
降水量は、9月は秋雨前線の活動が弱く、全国的に降水量が少なかった。10月は、台風第18号と第19号が相次いで上陸したため、北海道地方と沖縄地方を除き、ほぼ全国的に降水量が多く、東日本ではかなり多くなった。11月に入ってからは、寒気の影響が弱く、北日本日本海側では降水量がかなり少なかった。このため、秋の降水量は東・西日本では平年並となったが、北日本と沖縄・奄美では少なくなった。特に先島諸島では7月以降少雨が続き、八重山地方では夜間断水となるなど、少雨の影響が深刻化した。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
沖縄・奄美でかなり高かった。与那国島、西表島、石垣島(以上、沖縄県)では、秋の平均気温の、高い方からの1位の値を更新した。北・東・西日本は平年並だった。
(2)降水量
北日本と沖縄・奄美で少なかった。雄武(北海道)、西表島(沖縄県)では、秋の降水量の、少ない方からの1位の値を更新した。東・西日本は平年並だった。
(3)日照時間
北日本と東日本日本海側でかなり多く、東日本太平洋側と沖縄・奄美で多かった。新庄(山形県)、仙台(宮城県)、伏木(富山県)など9地点では、秋の日照時間の、多い方からの1位の値を更新した。西日本では平年並だった。
出典:気象庁