2015年9月の天気・天候
2015年(平成27年)9月の天候の特徴は以下のとおりです。
気温は東・西日本で低かった
東・西日本では、上旬は前線や低気圧による寡照の影響で、中旬は西日本を中心に大陸から冷涼な空気が流れ込んだ影響を受けて、月平均気温は低かった。西日本では上・中旬はかなりの低温となった。
「平成27年9月関東・東北豪雨」が発生
9日から11日にかけては、台風第17・18号の影響で南から湿った空気が長時間にわたって流れ込んだため、北・東日本太平洋側を中心に記録的な大雨となった(平成27年9月関東・東北豪雨)。東日本太平洋側では上旬の降水量が平年比418%で、1961年の統計開始以来9月上旬として最多の記録を更新した。月降水量は東日本太平洋側でかなり多く、北日本太平洋側で多くなった。
北・東日本日本海側では日照時間は少なかった
上旬は東北地方から西日本にかけて、前線や低気圧などの影響で、日照時間がかなり少なく、月間日照時間は、北・東日本日本海側で少なかった。
1 概況
月の初めから11日頃までは、低気圧や前線が日本付近を通過することが多く、東北地方から奄美地方にかけては、8月下旬から引き続いて、曇りや雨の日が多く気温の低い日が続いた。9日には台風第18号が東海地方に上陸し、東日本太平洋側を中心に広い範囲で大雨となった。さらに、日本の東海上を台風第17号が北上した影響も加わって、関東地方から東北地方では南から湿った空気が長時間にわたって流れ込んだため、記録的な大雨になり、河川の氾濫など大きな被害が生じた(平成27年9月関東・東北豪雨)。東日本太平洋側では上旬の降水量が平年比418%、東日本日本海側では上旬の日照時間が平年比36%となり、9月上旬としては1961年の統計開始以来、それぞれ最多および最少の記録を更新した。その後は月末まで、本州付近は高気圧と低気圧や前線が交互に通過し、北・東・西日本では、概ね天気は数日の周期で変化したが、西日本では、中旬は、大陸からの冷涼で乾いた高気圧に覆われた日が多く、気温がかなり低かった。沖縄地方では、台風の影響を受けた日もあったが、月を通して高気圧に覆われて晴れた日が多くなった。
月平均気温は、東・西日本では、上旬に前線や低気圧の影響で曇りや雨の日が多く、中旬に大陸から冷涼な空気が流れ込んだ影響で低く、西日本では上・中旬はかなり低かった。北日本と沖縄・奄美は、平年並だった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
東・西日本で低く、北日本と沖縄・奄美では平年並だった。
(2)降水量
東日本太平洋側でかなり多く、北日本太平洋側では多かった。千葉(千葉県)、父島(東京都)では9月の降水量の多い方から1位の値を更新した。一方、沖縄・奄美では少なく、北・東日本日本海側と西日本では平年並だった。
(3)日照時間
北・東日本日本海側で少なかった。北・東日本太平洋側、西日本と沖縄・奄美では平年並だった。
出典:気象庁