熱中症特別警戒アラートとは?基準は?
2024年4月24日から新たに「熱中症特別警戒アラート」の運用が開始になりました。発表基準や対策を確認しましょう!
熱中症特別警戒アラートとは
熱中症特別警戒アラートは、これまでの熱中症警戒アラートの一段上の危険な暑さを知らせる情報で、過去に例のない広域的より深刻な健康被害が発生する恐れがある場合に都道府県ごとに発表します。ただし、エリアが広い北海道・鹿児島・沖縄は細分され、全国合計で58地域別に発表されます。
〔参考情報:環境省 熱中症予防情報サイト〕
発表基準は
発表基準は、気温や湿度、日射などを基に計算するWBGT値(暑さ指数)が対象都道府県内全ての地点で35以上と予想される場合、前日午後2時頃に発表となります。
従来の熱中症警戒アラートは、全国58地域の中で1地点でもWBGT値(暑さ指数)が33以上の地点がある場合に、対象地域別に発表されたのに対し、今回新設される熱中症特別警戒アラートは対象地域内の全地点で35以上と極めて危険な暑さとなると予想された時に発表されることになります。
熱中症特別警戒アラートが発表された時は
熱中症特別警戒アラートが発表された時は、普段と同じような暑さ対策や熱中症予防では命に危険があるレベルと捉えましょう。
危険すぎる暑さから自分だけでなく、自分の周りの人の身を守るために、出来る限りの涼しい環境で過ごすように心がけましょう。
また、特に管理する立場の方々は、運動・外出・イベント等の中止、延期、変更、仕事や学校をリモートへの変更等を安全第一に慎重な判断をする必要があります。
対策の第一歩は”暑熱順化”
本格的な暑さを迎える前に、汗を上手にかいて、熱を逃がしやすい体にシフトチェンジさせることを「暑熱順化」といいます。
やや暑い環境でややきついと感じる程度の運動強度のあるウォーキングやジョギングなどを一日30分程度、2週間くらい継続すると暑さに対応できる体へと徐々に変化していくことができます。運動が出来ない場合でも、湯船にしっかりと浸かって入浴を1日20~30分程度2週間継続するのも暑熱順化に有効です。
この記事の執筆者
森山 知洋 気象予報士/健康気象アドバイザー/防災士/北海道防災教育アドバイザー
20年以上の気象予報士歴の中で放送局での災害報道や気象キャスターなど様々な業務を経験。防災講演の講師を務めるなど防災や健康気象のスペシャリストとしても幅広く活動中。