大地震後の通電火災を防ぐには
通電火災とは
大地震によって家具類の転倒などがあった場合、電化製品のコードが傷ついたり、断線してしまっている箇所があるかもしれませんので、電気がそのまま復旧するとコードなどから発火する危険があるからです。これを「通電火災」といいます。
1995年の阪神淡路大震災で発生した火災のうち6割以上が通電火災によるものでした。大地震で家具の転倒などでコードが損傷の恐れがあるような時は、安全が確認できるまでは、ブレーカーを落とし、コンセントからプラグを抜くなどして、器具に電気を通さないようにしましょう。大地震発生後に停電が発生し、避難せざるを得ない場合には、必ずブレーカを落としてから外に出るようにしましょう。
通電火災の事前対策は
外出中に大地震が起きてそのまま火災になるのを防ぐために、大きな揺れが発生した際にブレーカーを落とす「感震ブレーカー」を設置するのもおススメです。感震ブレーカーには数千円で購入できる重り式のタイプもありますので、もしもの時のために検討してみるのも良さそうです。
まずは、大地震で家具類が転倒しないように家具類の固定をすること、寝室や廊下などは大きな家具などを置かない安全スペースとして確保することが大地震から命を守る上でとても大切です。大災害を自分事化して、出来ることから備えをはじめましょう。
この記事の執筆者
森山 知洋 気象予報士/健康気象アドバイザー/防災士/北海道防災教育アドバイザー
20年以上の気象予報士歴の中で放送局での災害報道や気象キャスターなど様々な業務を経験。防災講演の講師を務めるなど防災や健康気象のスペシャリストとしても幅広く活動中。