2009年5月の天気・天候
2009年(平成21年)5月の天候の特徴は以下のとおりです。
東日本太平洋側を除き全国的に少雨
低気圧や前線の影響で東日本太平洋側では月降水量は多かったが、そのほかの地方では影響は小さく月降水量は少なかった。東日本日本海側と西日本ではかなり少なく、西日本太平洋側では、統計をとり始めた1946年以降、5月の月降水量としては最も少ない値となった。また、沖縄・奄美では、月半ばまで高気圧におおわれ前線が顕在化せず、梅雨入りが遅れた。
北日本と東日本で顕著な高温
寒気の影響を受けにくかったため、月平均気温は北日本から西日本にかけて高く、特に北日本と東日本ではかなり高かった。5月の月平均気温としては、北日本で1946年以降、1970年、1956年と並ぶ最も高い値となった。
1 概況
上旬は高気圧に覆われて晴れる日が多かった。中旬からは天気は周期的に変わったものの、低気圧は日本海を進むことが多くまた発達することも少なかったことから、東日本太平洋側を除いた全国で月降水量が少なかった。特に、西日本と東日本日本海側では月降水量はかなり少なく、西日本太平洋側は地域平均の統計をとり始めた1946年以降、5月としては最も少ない記録を更新した。なお、上旬と下旬には寒気を伴った低気圧が本州の南岸をゆっくりと進み、太平洋側では天気のぐずついた時期があり、東日本太平洋側での月降水量は多くなった。
一方、沖縄・奄美では、月前半は高気圧に覆われたため、晴れて降水量の少ない状況が続いた。月後半からは前線の影響により曇りや雨の日が多くなり、沖縄地方と奄美地方では平年より遅い18日頃に梅雨入りした。
北日本から西日本にかけては、中旬の一時期を除き寒気の影響を受けにくく、気温は平年より高く経過した。特に、北日本と東日本の月平均気温はかなり高く、北日本は1946年以降で1970年、1956年と並び5月としては最も高い値となった。一方、沖縄・奄美では、上旬と下旬に寒気が流入したことから月平均気温は低くなった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
月平均気温は、北日本と東日本でかなり高く、西日本で高かった。大船渡(岩手県)では、5月の月平均気温の最高値を更新した。一方、沖縄・奄美では低かった。
(2)降水量
月降水量は、東日本日本海側、西日本でかなり少なく、北日本、沖縄・奄美で少なかった。これらの地域では平年の40%未満となったところがあり、山形、福島、高知、枕崎(鹿児島県)など10地点で5月の月降水量の最小値を更新した。一方、東日本太平洋側では多かった。
(3)日照時間
月間日照時間は、沖縄・奄美でかなり多く、北日本日本海側と西日本太平洋側で多かった。油津(宮崎県)、種子島、屋久島、沖永良部(以上、鹿児島県)では、5月の月間日照時間の最大値を更新した。一方、東日本では少なく、北日本太平洋側と西日本日本海側では平年並だった。
出典:気象庁