2011年1月の天気・天候
2011年(平成23年)1月の天候の特徴は以下のとおりです。
全国低温
冬型の気圧配置が続き日本付近に断続的に強い寒気が流れ込んだ影響で、1月としては1986年以来の全国低温となり、西日本と沖縄・奄美の気温はかなり低かった。
日本海側で多雪、太平洋側は少雨・多照
日本海側では降雪量が多く、東北から北陸地方にかけて3メートルを超える積雪の所があったのをはじめ、北日本から西日本のアメダスを含む37地点で1月としての月最深積雪の最大値の記録を更新した。一方、太平洋側では少雨・多照で、北・西日本太平洋側では1月としては1946年以降で第1位の少雨、東日本太平洋側では第2位の少雨となった。また、東日本太平洋側では1月としては1946年以降で第1位の多照となった。
沖縄・奄美は寡照
大陸の高気圧の張り出しに伴う寒気の影響で、沖縄・奄美では日照時間がかなり少なく、1月としては1946年以降で第1位の寡照となった。
1 概況
期間を通して冬型の気圧配置が続き、日本海側では曇りや雪または雨の日が多く、沖縄・奄美では曇りや雨の日が多かった。一方、太平洋側では晴れの日が多かった。日本付近には断続的に強い寒気が流れ込んだため、1986年以来25年ぶりに1月としては北・東・西日本と沖縄・奄美がそろって低温となり、特に西日本と沖縄・奄美の気温はかなり低かった。日本海側では降雪量が多かった。東北から北陸地方にかけての山沿いでは3メートルを超える積雪となり、特に、入広瀬(新潟県)では積雪が4メートルを超え、1月の月最深積雪の記録としては1981年に次いで第2位(統計開始は1981年)となった。また、横手(秋田県)、南越前町今庄(福井県)、米子(鳥取県)など北日本から西日本のアメダスを含む37地点(地上気象、アメダス合わせて330地点中の数)で1月の月最深積雪の最大値の記録を更新した。一方、太平洋側では降水量がかなり少なく、北・西日本太平洋側では1月としては1946年以降で第1位の少雨、東日本太平洋側では第2位の少雨となった。また、東日本太平洋側では1月としては1946年以降で第1位の多照となった。沖縄・奄美では1月としては1946年以降で最も寡照となった。
2 気温、降水量、日照時間等の気候統計値
(1)平均気温
月平均気温は、全国的に低く、特に西日本と沖縄・奄美ではかなり低かった。西日本を中心に平年を2℃以上下回ったところがあり、種子島、沖永良部(以上、鹿児島県)では、1月の月平均気温の最低値を更新した。
(2)降水量
月降水量は、東日本日本海側でかなり多く、北日本日本海側で多かった。一方、北日本から西日本にかけての太平洋側ではかなり少なく、西日本日本海側では少なかった。東日本から西日本にかけての太平洋側では、平年の10%を下回ったところがあった。釧路(北海道)、浜松(静岡県)、大阪、鹿児島など31地点で1月の月降水量の最小値を更新し、また、前橋(群馬県)、横浜(神奈川県)、高知など16地点では月降水量が0.0mmであった。沖縄・奄美では平年並だった。
(3)日照時間
月間日照時間は、東日本太平洋側でかなり多く、北日本太平洋側と西日本太平洋側で多かった。東京、大阪、高松(香川県)など16地点で、1月の月間日照時間の最大値を更新した。一方、東日本日本海側と沖縄・奄美ではかなり少なく、西日本日本海側では少なかった。高田(新潟県)、沖永良部(鹿児島県)、石垣島(沖縄県)など、7地点で1月の月間日照時間の最小値を更新した。北日本日本海側では平年並だった。
(4)降雪・積雪
降雪の深さ月合計は、北日本から西日本にかけての日本海側で多かった。室蘭(北海道)、酒田(山形県)では、1月の降雪の深さ月合計の最大値を更新した。月最深積雪は、全国的に平年を上回るところが多かった。米子(鳥取県)では、1月の月最深積雪の最大値を更新した。また、地上気象観測の米子とは別に、アメダスでは36の観測所(全224地点)で1月の月最深積雪の最大値を更新した。
出典:気象庁