台風+前線は大雨に警戒! 線状降水帯の発生も


梅雨時期や秋雨の時期に、前線が日本付近に停滞し、南海上に台風がある「台風+前線」の気圧配置になる時は、大雨に警戒です。

前線に向かって、熱帯育ちの台風から非常に暖かく湿った空気が流れ込み、前線の活動が活発化して、広い範囲で激しい雨が降ったり、大雨になるためです。

線状降水帯が発生することも


「台風+前線」の気圧配置となった大雨災害事例としては、2023年6月1日~3日にかけての大雨があります。梅雨前線が本州付近に停滞し、南海上にある台風2号から雨雲の元となる非常に暖かく湿った空気が次々と流れ込んだことで西日本から東日本の太平洋側を中心に大雨となりました。

この期間には、高知県・和歌山県・三重県・愛知県・静岡県で線状降水帯が発生し、1時間に80ミリ以上の猛烈な雨を降らせ、降り始めからの雨量は東海地方の多いところで500㎜、関東地方の多いところで400㎜を超え、土砂災害や洪水などにより、死者・行方不明者8人(災害関連死含む)の甚大な被害が出ました。

線状降水帯とは?
【キーワード解説】

「台風+前線」の天気図型では熱帯並みの暖湿気流が日本に流れ込むことで、同じ場所に次々と活発な積乱雲が発生する線状降水帯による大雨災害のリスクが高まります。

天気予報で「台風+前線」というキーワードを見聞きした時は、最新の気象情報をチェックして、備えをしっかりとしましょう!

この記事の執筆者

森山 知洋 気象予報士/防災士/北海道防災教育アドバイザー

20年以上の気象予報士歴の中で放送局での災害報道や気象キャスターなど様々な業務を経験。防災講演の講師を務めるなど防災や健康気象のスペシャリストとしても幅広く活動中。

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