キククルの見方は?使い方について気象予報士が解説
大雨の時、雨雲レーダーを見るのはもちろんですが、キキクル(危険度分布)で自分のいる場所が危険かどうかをチェックすることをおすすめします。
3つの大雨災害リスクが5色でわかる
キキクルは、ピンポイントで大雨による「土砂災害」「洪水」「浸水」という3つの災害危険度がひと目でわかる情報で、気象庁WEBサイトなどでいつでも見ることができます。
危険度は1㎞四方のきめ細かさで、10分毎の間隔で更新されます。
色分けは次の5段階となっていて、色の分布で危険性をひと目で把握できます。
水色が今後の情報などに留意
黄色が注意(災害のおそれあり)
赤色が警戒(災害のおそれあり)
紫色が危険(災害のおそれ高い)
黒色が災害発生または切迫
[画像引用:政府広報オンラインより]
黒色になると、既に重大な災害が発生している可能性が高く、命の危険が迫っている状況です。黒になるのを待つことなく、紫色までの段階で市区町村からの避難情報も参考に、早めの避難など安全確保の行動をとることが大切です。
キキクルを参考に早めの避難
特に高齢者や体が不自由な方など避難に時間がかかる方は、早めの対応が必要です。
キキクルで赤色は、土砂災害警戒区域や浸水想定地域などの危険な場所にいる高齢者などは避難が必要になる段階で、市区町村からは「高齢者等避難」が発令されます。
キキクルで紫色になると、土砂災害警戒区域や浸水想定地域などの危険な場所にいる人は全員避難が必要になる段階で、市区町村からは「避難指示」が発令されます。
線状降水帯などによる集中豪雨で急激に状況が悪化する際などは、市区町村からの避難情報が間に合わないことも想定されますので、キキクルで自らお住まいの地域の危険性を確認し、早め早めに安全を確保できるようにしましょう。
この記事の執筆者
森山 知洋 気象予報士/健康気象アドバイザー/防災士/北海道防災教育アドバイザー
20年以上の気象予報士歴の中で放送局での災害報道や気象キャスターなど様々な業務を経験。防災講演の講師を務めるなど防災や健康気象のスペシャリストとしても幅広く活動中。