芒種頃(6月前半)の気圧変化と気象病
二十四節気の芒種(ぼうしゅ)は6月5日前後で、この芒種とは稲の穂先のように芒(のぎ)と呼ばれるとげのような針状の突起のある穀物の種まきをする頃という意味です。次の二十四節気の夏至までの15日間前後が芒種の期間です。
米は寒冷に弱い性質があるため、この時期に種まきをしていました。現在は品種改良が進み、もっと早く行われています。
この時期は西日本から梅雨入りして、東北地方まで梅雨に入ります。梅雨時期の雨の降り方や梅雨時期の気温の傾向は年によって変わりますが、梅雨前線に伴う雲に覆われて雨が降りやすく、晴れ間の出る日が少なくなります。
梅雨の前半はオホーツク海に冷たい空気をもたらす高気圧が現れることがあり、この高気圧が現れると東北地方の太平洋側や関東では海から冷たく湿った「やませ」と呼ばれる風が吹き気温が上がらず梅雨寒(つゆざむ)になります。
一方、南から湿った暖かい空気が流れ込んで西日本を中心に熱中症が起こりやすい日が現れることもあり、気温が変動しやすい時期です。
梅雨前線上の低気圧が発達して気圧が大きく低下する場合がありますので、気圧変化を確認するようにしてください。
まだ真夏の暑さに身体が慣れていない時期でもあり、寒暖差が大きく、気温が急に高くなる場合は体調を崩しやすくなりますので注意が必要です。
【執筆者】
お天気.com 気象予報士