5月の天候の特徴~五月晴れ・メイストーム・梅雨の走り~
5月の天候にはどのような特徴があるのでしょうか?
気象予報士が詳しく解説していきます。
移動性高気圧に覆われた五月晴れ
5月は移動性高気圧に覆われて晴れる日が多く、五月晴れ(さつきばれ、ごがつばれ)と呼ばれます。
五月(さつき)は旧暦の5月のことで、新暦6月の梅雨時に現れる晴れ間を「さつきばれ」のことでしたが、新暦5月に移動性高気圧に覆われたすがすがしい晴天を「ごがつばれ」と呼び、「さつきばれ」とも読まれます。
発達した低気圧によるメイストーム
春は南から流れ込む暖かい空気と北から南下する寒気により寒暖差が大きくなることが多くみられます。このような寒暖差が大きい時は低気圧が発達しながら日本付近を通過し、悪天候をもたらします。
5月に台風並みに急速に発達しながら日本海を東に進む低気圧による暴風をメイストームと呼び、春の嵐とも呼ばれます。気圧が大きく低下し、各地に暴風や大雨、高波による被害の発生につながるため警戒が必要です。
ぐずついた天気が続く梅雨の走り
5月中旬になると沖縄では梅雨に入り、南海上に梅雨前線が現れるようになります。この梅雨前線が一時的に北上して関東以西で梅雨のようなぐずついた天気が続くことがあり、このような状態を梅雨の走り(つゆのはしり)と呼びます。
梅雨の走りは一時的ですが、6月まで続くと予想される場合は梅雨入りとなります。
【執筆者】
お天気.com 気象予報士