秋から冬に現れる季節性うつ病
季節性うつ病は秋から冬にかけてうつ症状が現れ、3月頃になるとよくなるというパターンを繰り返す病気です。下記の症状がみられます。
季節性うつ病の症状
季節性うつ病には下記の症状がみられます。
・睡眠時間が長くなり、日中でも眠気がある
・食欲が旺盛で、甘いものや炭水化物が欲しくなる
・気分が落ち込み、無気力となる
・集中力が低下し、日常の家事・仕事がうまく処理できない
季節性うつ病の原因
秋から冬は昼間の時間が短くなることに伴い日照時間が減少します。日照時間の減少することにより、脳内で行われるセロトニンの合成速度が通常より落ち、セロトニン神経機能が低下することが原因で、季節性うつ病の症状が出やすくなります。
季節性うつ病を緩和するための対処法
季節性うつ病の緩和にはいくつかの対処法があります。
バランスの良い食事
セロトニンの不足が脳の働きに不調をもたらすことから、セロトニン生成に必要なタンパク質が含まれた肉、魚、大豆やビタミン、ミネラルなどの栄養素を十分に摂取するようにしましょう。
適度な運動
ウォーキングなどの適度な運動を習慣化することで、落ち込みなどの心身にもたらされる症状を改善する効果が期待できます。特に太陽の光を浴びながらの運動がおすすめです。
感情を話せる人を見つける
一人で悩んでいると気持ちの落ち込みが余計に悪化してしまうため、誰かに話をしてみるようにしましょう。
自宅や仕事場を明るくする
自然の光に多く当たることが理想ですが、自宅や仕事場の照明を明るいものに取り替えることも効果的です。
やることリストの作成
実行が可能なやることリストを優先順位を付けて作成し、その通りに実行することで気持ちの落ち込みや憂鬱感を緩和することができます。
【参考文献】
成人病予報対策研究会 ほすぴ 気象と健康~秋の健康~
日本生活習慣病予防協会ニュース(2016年10月13日)
【執筆者】
お天気.com 気象予報士